番外編 ナビの鉄道旅行記2004 パート1
序章
一昨年、2002年快速海峡号が運転終了になるために、ちょっといかがなものか?と思いながらも、乗り収めだと思って体験乗車をした。それはそれで楽しかった。で、今回もそんな乗り収めをしなければならない事態に直面する事になる。

それはJR石勝線新夕張から楓駅間1駅しか走らない普通列車に乗ること。これは鉄道マニアでは有名な駅で、1日に1本しか列車が出発しない。それも新夕張発早朝6時45分発の列車だ。それが隣の楓駅に終点で折り返し。今度は楓駅発7時6 分始発。

ただ、これで今日の最終になってしまう列車である。今までは楓駅は1日に6本位列車が走っていたローカル線だったんだけど、4本になり2本になり、とうとう1日に1本という駅になってしまった。さらに日曜日は運休なので俺としては土曜日しか訪問できない。

3月12日で廃止になるので、日程を考えると今回が最後になりそう。ツーリングでは何度も列車のいない駅を見てたし、撮影もしていた。でも、実際に乗ったことも無く廃止になるのは残念だ。そこで今回はこのためだけに北海道に飛び立った。当然連れに話をしてみたけど、行く気などさらさらないみたい。それなら好都合!!俺の一人鉄の旅ができる。

だけど それだけではもったいないので、ついでに行きたかった冬の富良野、そう北の国からのロケ地めぐりもアレンジして行く事になった。実際、昨年年末に北海道に行った際、楓駅は立ち寄る予定だった。しかしながら、冬の北海道の時間と距離が把握できずに、目の前で乗りはぐった事が今回行くことにもなったわけだ。
そんな旅行記とも言えない旅のお話です。
1月11日
朝は関東でもすんごく寒い。でももっと寒い北海道へこれから行くんだよね。朝、連れを起さないようにして5時30に家を出る。今回は1泊の旅だから格安な民間駐車場を利用しよう。7時前には羽田空港に到着できればいい。飛行機は8時30分の予約だけども、団体チケットではないから、もし早く羽田に到着できれば早めの便に変更できる。団体ツアーは年末で懲りたからね。民間駐車場に置いて羽田には予想通り7時に到着。
「ビンゴ〜!」早速チケットレスで航空券を出してカウンターでキャンセル待ちをお願いする。今日は空きがあるらしく、キャンセル待ち無しに搭乗手続きできちゃった。

羽田ではいつも思うんだけど札幌方面は5番ゲートが多いな。
「これって、すんごく遠いんですけど、、、。」歩く歩道があるんだけども、面倒くさい。まあバスで移動するよりはいいかもしれないけど。今日は天気も快晴。窓際ではなかったんだけどもそこそこ景色が見えそう。そして離陸。でもそこそこ乗客っているんだね。
窓際でなければ、一般席は雑誌を読むか、寝るしかない。朝も早かったので爆睡させていただこう。べつにジュースなんて貰わなくったってかまわないもん。無事新千歳空港に着陸。機内預け荷物はないので誰よりも?先に到着ロビーに来てしまったみたい。レンタカーの受付はちょっと遠い位置にある。土産物店を見ながらJRの階段の隣を歩いていく。一応正規の時間では10時着だったんだけど、先に来てしまったのでレンタカーで名前を言っても判ってくれなかった。やっと名簿に自分の名前があったので
「それです」って言う。

やがてレンタカーのバスにのって営業所に向かう。営業所って言っても空港内にあるのではなく、空港の外、それもJRの線より先に各社の営業所が固まっていた。
「これって遠いね。初めて知った。」手続きをして出発。今回は最低ランクの4WDを希望していたんだけど、車がなかったのでグレードアップされたFFだけどもサニーを貸してくれた。
「結構でけぇ〜じゃね〜っすか!そこそこ広い車内は楽だし。」さっそく直線を見つけたので加速して全制動をかけてみる。なるほど、、、、。これって俺の出発前の儀式みたい。あらかじめパニックブレーキを知っておきたかったからだ。そうでないといざって時のブレーキの踏む力が判らないからね。簡単にスリップやスピンしちゃうよ。タダでさえ初めての車なんだから、、、。
まずは、国道から道道10号線に出る。さっそく雪道の登場。除雪はしてあるけれども、ほとんどアイスバーン状態みたい。でも快調にサニー君走っていく。。国道234号線に入って室蘭本線と並走する。

「ここは夏バイクで走ったことあったかな?」やがて室蘭本線をオーバークロスするように石勝線が合流すると追分駅。ここでは旧道に入って駅に立ち寄る。トイレに寄って駅を探訪する。今日は駅の業務は休みみたい。

「な〜んだ。記念に切符でも買いたかったのに。」
国道に戻って川端からR274に入って新夕張方面に。

「でも明日利用するからあえて寄るまでもないか。」行くならば先に楓駅だけでも行ってみよう。石勝線のガードをくぐって楓駅に到着。ありゃ?雪が凄くてホームに上がれない。そうか今日は日曜日だから運休なんだけど、それでホームまで除雪してないのかな?っていうことは1日で30cm位も積雪があるんだ!んん?ここで一つ疑問が、、、1日1本の列車が入線する無人駅の除雪は誰がやるの?だって除雪しないと駅に行けないんだもん。もしかしてたった1本のために保線の人がやってるのかな?

日高から金山峠を進む。何だか富良野ってすんごく遠く感じる。これって選択肢間違ったかな?そう思いながら道の駅「しむかっぷ」で休憩。少し疲れた。車を見るとフロントフェンダーは雪だらけ!ちょっと走りすぎたかな?トイレに寄って冷たいコーヒーを買う。やっぱり車の暖房は最大だから、体の中は冷えたものを欲しているみたい。

「あ〜美味しい!なんちゃって!」やっと国道38号線に合流できた。富良野までもう少し。
カーナビを見ていると布部駅の表示が、、、。先に見てみよう。駅舎は無人駅だけど北の国からに登場した頃とは違って建て替えられていた。そして倉本聰氏の直筆かな?「北の国、此処に始まる」の記念碑が建てられていた。

ホームはいたってシンプルなローカル線のたたずまい。でも集落があるので、そこそこ利用はあるのかもしれない。冬に来たので誰もいないが、夏に来れば観光客がいたりして、、。列車は当分来そうにない。待ってても時間の無駄だから次の駅、富良野に向かう事にしよう。
富良野駅に到着したので昼食にしよう。ここには駅そばがある。待合室で天ぷらそばを作ってもらう。都心の駅ならば何処にでもありそうな普通の「駅そば」と同じなんだけど、シュチエーションが違うからかな?意外と美味。でも所詮「駅そば」のレベルであることには変わりないけどね!

胃袋も満たした事だし、「北の国から記念館」に向かう。以前は夏季のみ営業だったようだけど、最近通年営業になったらしい。ここまで来て閉館じゃシャレにならない。入場料金を払って内部に入る。ここは写真をパネルにしたものや、撮影に使用した小物を展示している。俺はここに来る前にDVDで一通り見て来たので、それぞれのパネル等に思い入れがあって、じっくり見入ってしまった。ここは「北の国から」のファンにはたまらない場所かもしれない。

時間も15時前だ。今日は一旦千歳に戻らなくてはならないから、戻りがてら麓郷を見ていこう。ロケ地マップを貰って出発する。こういうときカーナビは便利だ。走りながら地図を表示してくれるもん。
メインのルートではなく、逆のコースをチョイスしてみた。坂道を車で登るとれいちゃんの自転車のチェーンを直していた場所にさしかかった。でも冬じゃイメージが沸かない。ふ〜ん、こんなところだったんだ!そのまま通過する。そして、さっそくフェニックス牧場が雪に埋もれて現われた。確か本当のオーナーさんは引越ししたとか聞いているけど、、、
ロケ地巡りのために最低限の建物を残してくれたのかな?さすがに近づく事は困難なので車窓で諦めた。

そこから走ること5分くらいで中ノ沢小学校分校に到着。以前は本当に分校だったらしい。現在は集会所として利用されているみたい。でも中には入る事はできないみたい。もっとも入れてくれったって何もないだろうけどね!
道なりに走ると集落が現われて右手に中畑木材の看板を発見。今日は休みのようでカーテンが閉まっているけど、何だか地位武夫さんがジャンバーを着て「オゥ!」って出てきそう。そんなイメージがたまらない!もう俺は「北の国から」フェチになっちゃったのかな?通りをはさんで丸太置き場がある。ここか〜マジで火災になっちゃったところは!ロケセットじゃないから延焼しなくてよかった。

さて道道を左折すると小野田旅館があった。時期はずれだけど、モリそばでも食べようかと思ったんだけど、、、、誰もいない!んん?ここは本当のソバ屋さん?まさかセットじゃないよね?食器があるんだけど、みんな洗い終わって置いてあった。少し待ってみたけど誰も来ないみたいなので諦めた。
麓郷の森に行く前に道道沿いに見慣れた建物、、、、、。ああ!拾ってきた家じゃん。さっそく駐車場に止めて見学する。入場料200円払って内部に。こんな雪が降っていても一部扉が開放されていて部屋の中が見える。正面に雪子の拾ってきた家。左側には中畑すみえの家が建っている。その奥には五郎の4番目の家も建っている。

それぞれ制限こそあるけれども内部に入れるのは感動した。そのつどドラマでの回想シーンのように思い出す。なんだか懐かしさを感じる。でも笑ったのは、これから住むであろう純と結の「建築基準法による確認」なる立て札まであった。もしも「北の国から遺言」で番組は終わってしまったけど、今後ドラマがもしもあれば使われるのかな?それにラム肉になる予定だった?羊もしっかりいた。夏はしばらくの間観光客で賑わうんだろうな。今日は閑散としていたけど。

この先麓郷の森に行ってみる。何でも除雪していないんで、立ち入りは出来ないですよ!って教えてくれたんだけど、この目で確かめないと気が済まない。行くだけ行ってみよう。場所的には看板があるので問題なく行く事が出来た。ただ五郎の石の家は冬期間閉鎖って書いてあるんだけど、、、。駐車場に車を止めて、、、、あれ?道が、、とても歩けるような場所じゃない、、、、、、。なるほど、立ち入りが禁止じゃなくて行きたくても行けないわけね!仕方がない諦めよう。残念だけど。
まあ、ついでなのでジャム園にも行ってみよう。何でも試食ができるらしい。気に入ったのを買えばいい。と思ってみたものの冬季は休業していた。なんだ〜!でもそんなもんかな。でも隣のアンパンマンショップで購入できるらしい。アンパンマンショップはそもそも考えていなかったけど、寄ってみるか。

内部はアンパンマンのキャラクターがズラリとならんで販売されていた。すんごい量。でも何でこんな奥地にショップがあるのかな?富良野市街にあれば、もっと客が入るだろうに、、、、。まあ、簡単にイチゴジャムを買って色々なキャラクターを眺めて店を出た。さすがに試食はできない。いろいろ食べたかったなあ〜!

店を出ると、さっきまで明るかったのに、いつの間にか夕闇につつまれてしまった。そうか、もう17時前だ。

「あ〜あ!これから千歳かよ!遠いなあ!」カーナビでホテルを入力すると20時30分着だって!

「バ〜ロ〜!冗談じゃね〜って!」ならば19時30分を目標にアイスバーンを走ってやる!なんて粋がってみる。場所が富良野よりも金山に近いためか、日勝峠を経由したほうが早そうだ。コースは十分把握しているからカーナビでサポートを受けながら走ろう。
金山峠はもう真っ暗。日高町の交差点で樹海ロードを走ろう。夕張まで56kmの表示。

「んん〜多分夕張まで1時間強。そこから千歳市街まで1時間位。まだまだ走るなぁ。」ただ、雪が止んで星空が見えてきたのには助かった。登坂車線にはトラックがユックリ登っていく。そこを速いスピードで走り抜ける。ダメだって意識しているんだけど70km以上で走っていくと少しずつだけど、カーナビの到着予定時間が短くなってきた。

景色がいいわけじゃない。楽しそうな音楽がラジオから聞こえる訳じゃない。とにかくつまらないだけ。アカペラで歌を口ずさみながら時間を潰しながら走っていくと、やっとこ新夕張の市街に。
「まだ、夕張っすか〜〜」ここで高速道路に乗っても金の無駄だ。だから一般道を走っていく。川端で国道は右折していくけど、札幌に行くわけじゃないから直進。もうここまでくれば、あと少し。もうカーナビに全てを任せてしまおう。指示された通りに走っていく。このまま苫小牧ならば何度か夏に走っているし不安はないけど、さすがに千歳は行った事ない。いつの間にかJRの高架をくぐってホテルに到着。今日はホテル千歳ウィングインターナショナルに予約を入れている。地下駐車場に車を止めてチェックイン。

部屋に入って休む。夏なら外に出て外食をするだろうけど、寒いから中の居酒屋で簡単な夕食を摂ろう。でも食事は沖縄そばだって!

「何で?沖縄?まあいいや!」生ビールとホッケを注文。ホッケがとてもでかい。関東の居酒屋で食べたらこの半分くらいの大きさだもんな。これだけで十分っていいたくなる。ただ、ご飯が食べたいなあ。会計を済まして、ホテルから近くのセブンイレブンでオニギリを何点か買って部屋で食べよう。よかった〜先にシャワー浴びなくて、、、、。絶対外に出たくないよ。
シャワーを浴びて、ベットでテレビを見ながら、ビールの肴にオニギリを食べる。明日は朝の5時にホテルを出るつもりだから、早めに休むか。zzzzz
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